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広告のクリック率が高いのに売れない理由|疑うべき5つの視点
広告のクリック率が高いのに売れないとは、集客ではなく『その後』のどこかで成果が止まっている状態のことです
広告のクリック率が高いのに売れないとは、広告そのものは興味を引けているにもかかわらず、クリックした先のページから購入・問い合わせまでのどこかで成果が止まっている状態のことです。広告の成果が出ない原因を配信設定だけに探しても、見つからないことがあります。
クリック率は「広告を見た人がどれだけ気になったか」を示す指標であり、実際に売れるかどうかを決めているのは、クリックした後に続くランディングページと購入体験です。結論として、配信設定をいじる前に次の3点を順に確認します。
①広告の訴求とランディングページの内容が一致しているか、②購入・問い合わせまでの手順に余分な負担がないか、③そもそも成果が正しく計測されているか、です。
クリック率とコンバージョン率は、測っている対象が違う2つの指標です
クリック率(CTR)は、広告が表示された回数のうち何回クリックされたかを示す指標です。一方、売れるかどうかを左右するコンバージョン率(CVR)は、クリックした人のうち何人が購入・問い合わせまで進んだかを示します。
この違いを理解していないと、クリック率が高いという事実だけで広告は成功していると判断してしまいます。この2つは別の工程を測っているため、CTRが高くてもCVRが低い、つまりクリックされてもコンバージョンしない状態は十分に起こります。
例えば、広告文で「初回50%オフ」を大きく訴求しているのに、クリック先のページのどこにもその割引の案内が見当たらない場合、興味を持ってクリックした人ほど『広告と違う』と感じて早く離脱しやすくなります。CTRの改善とCVRの改善は、見るべき場所も対策も別物として扱う必要があります。
数字で見る具体例:クリック数は同じでも『止まる場所』によって対策は変わる
仮に、同じ広告で1,000回クリックされたとして、そのうち980人がランディングページを閉じて離脱し、残り20人が購入手順に進んだものの、購入完了まで進んだのは3人だったとします。この場合、980人が離脱した場所(ランディングページ)と、20人のうち17人が離脱した場所(購入手順)は別の問題であり、必要な対策も別です。
別の広告では、同じ1,000回クリックのうち300人が購入手順まで進むものの、そこから購入完了まで進むのは5人という形も起こります。この場合はページ自体は機能しており、購入手順側に重い原因がある可能性が高くなります。
クリック数と購入数だけを見ていると、この2つの状態は同じ『クリック率は高いが売れない』にまとめられてしまいます。アクセス解析でクリック後の離脱がどの段階に集中しているかを数で確認すると、優先して直すべき場所が絞り込めます。
疑うべき①:広告の訴求とランディングページの内容が噛み合っていない
広告文・画像で伝えた内容と、クリック後に表示されるページの内容がずれていると、興味を持ってクリックした人ほど『思っていたものと違う』と感じて離脱します。よくあるケースとして、広告では具体的な商品や条件を訴求しているのに、着地点がトップページや一般的な商品一覧になっていると、訪問者は自分で該当の情報を探す手間を負うことになります。
広告の訴求文・画像・価格条件と、着地するページの見出し・最初に見える内容を並べて比較し、同じ約束をしているかを確認します。アクセス解析でLP(ランディングページ)の直帰率が高い場合、この噛み合っていない状態を数字で確認できます。
ズレがあれば、専用のページを用意するか、広告の訴求自体をページの内容に合わせて調整します。
疑うべき②:ランディングページの表示崩れ・読み込み速度(特にモバイル)
広告からの訪問者の多くはスマートフォンから来ます。ページの表示に数秒以上かかったり、画像が崩れて見えたりすると、内容を読む前に離脱されます。
実際にスマートフォンで自分の広告のクリック先ページを開き、表示にかかる時間とレイアウトの崩れを確認します。特に、ページ上部(ファーストビュー)に何が表示されるかは重要です。
広告で訴求した内容と無関係な装飾画像だけが大きく表示され、肝心な情報が下にスクロールしないと出てこない構成になっていないかを確認します。
疑うべき③:購入・問い合わせフォームに残っている『最後のひと手間』
広告の訴求とページの内容が一致していても、購入や問い合わせの直前の手順に余分な負担が残っていると、そこで離脱が起こります。入力項目が必要以上に多い、会員登録を先に求められる、決済方法の選択肢が少ない、といった状態です。
フォームの入力を実際に最初から最後まで自分で試し、何個の項目を入力する必要があるか、途中で迷う場所がないかを数えます。入力項目を減らす、必須ではない項目を任意にする、決済方法を増やすといった調整は、広告の配信設定を変えるよりも効果が出やすいことがあります。
疑うべき④:成果の計測タグが正しく発火していない
クリック率は高いまま成果の数字だけが伸びない場合、広告側ではなく計測側に原因があることも少なくありません。購入完了ページに計測タグが設置されていない、二重に発火している、テスト環境と本番環境でURLが違うために計測が途切れている、といった状態です。
管理画面上の『成果が出ていない』という表示が、実際に売れていないことと同じ意味とは限りません。購入テストを一度実際に行い、広告の管理画面とアクセス解析の両方に、同じ注文が記録されるかを確認します。
計測タグまで確認するのは、正直かなり骨が折れます。
広告の成果とLP側の原因を一緒に診断したい場合は
広告運用を相談する疑うべき⑤:価格・条件が広告の訴求と噛み合っていない
ページの表示も手順も問題がない場合、最後に確認するのは価格と条件そのものです。広告で興味を持たれても、実際の価格や支払い条件、在庫状況、配送日数などが訪問者の想定と大きく離れていると、そこで購入を見送られます。
例えば、広告では手頃な価格帯の商品を目立たせているのに、実際に選べる商品の多くが想定より高額だった場合、クリックした人の期待とページ上の選択肢がずれます。価格・条件を変えずに訴求だけを調整するか、訴求に合わせた価格帯の商品を用意するか、どちらで整合性を取るかを決めます。
合わせて確認したい点:配信対象(オーディエンス)が、実際に購入する層と重なっているか
ランディングページ・手順・計測タグのいずれにも問題が見当たらない場合、最後に確認したいのが配信対象です。興味本位でクリックしやすい層に広く配信されていると、クリック率自体は上がりますが、その層が実際の購買層と重なっていなければ購入には至りません。
配信対象の年齢・性別・興味関心といった設定を、実際に購入している既存顧客の傾向と比較し、大きくずれていないかを確認します。クリック率を上げる調整と、購入する層に届ける調整は、同じ広告でも別の作業として扱う必要があります。
5つの疑うべき点を一度に確認するチェックリスト
広告のクリック率が高いまま売れない場合、配信設定を触る前に次の点を順に確認します。
クリック率が高いのに売れないときの確認順序
①広告の訴求とランディングページの内容が一致しているか ②モバイルでの表示崩れ・読み込み速度に問題がないか ③購入・問い合わせフォームの入力項目や手順に余分な負担がないか ④成果の計測タグが正しく発火しているか ⑤価格・条件が広告の訴求と噛み合っているか。この5つを順に確認したうえで原因が見当たらない場合は、番外として配信対象(オーディエンス)のズレも確認します。
検索広告とSNS広告では、疑うべき順番が変わります
検索広告(検索結果に表示される広告)は、すでに欲しいものが決まっている人が検索して辿り着くため、クリック率が高いのに売れない場合は、広告の訴求とランディングページの内容がずれているケースが目立ちます。一方、SNS広告はタイムラインで偶然目にして興味本位でクリックされることが多いため、クリック率が高くても、配信対象そのものが実際に購入する層と重なっていない場合があります。
ニュースサイトなどに表示されるディスプレイ広告はさらに偶然性が高く、クリック自体に強い意図がないことを前提に、ランディングページ側で興味を育てる構成が必要になります。どちらの広告を使っているかによって、最初に確認すべき場所の優先順位は変わります。
小さな実践方法:まず1人分の行動を、自分の目で見る
アクセス解析のデータだけでは、どこで『なぜ』離脱しているかまでは分かりません。最初の一歩として、自分自身または社内の1人に、広告をクリックしてから購入・問い合わせを完了するまでの手順を、実際に最初から最後までやってもらいます。
画面を録画しながら行うと、迷った場所・読み込みが遅いと感じた場所・途中で離脱したくなった場所が具体的に分かります。可能であれば、広告を実際に見る可能性のある層に近い知人に試してもらうと、社内の人間では気づきにくい『初めて見た人の戸惑い』が見えやすくなります。
大がかりな分析ツールを導入する前に、この方法だけでも疑うべき点をかなり絞り込めます。
この診断を社内で行うか、外部に依頼するかの判断基準
広告の管理画面・アクセス解析・ランディングページの表示確認を、すべて同じ人が横断して見られる体制であれば、社内での診断は可能です。一方、広告運用とサイト制作が別の担当者・別の外部会社に分かれていると、クリック率は広告担当、ページの表示は制作会社、という形で責任が分かれ、『その後』で止まっている原因の切り分けが進みにくくなります。
担当が分かれている場合は、広告とランディングページを両方見渡せる立場で一度まとめて診断することが、原因特定の近道になります。
優先順位の付け方:直す手間が小さく、影響が大きい場所から着手する
5つの視点すべてを同時に直す必要はありません。計測タグの修正や価格・条件の表記調整は、多くの場合その日のうちに直せる一方、ランディングページの構成変更は影響が大きい分、時間もかかります。
先に計測タグを直して正しい数字で現状を把握し、その数字をもとにページと手順のどちらに離脱が集中しているかを特定してから、手間のかかる修正に着手する順番にすると、同じ作業量でも成果につながる速度が上がります。
失敗パターン:クリック率の改善だけを追いかけ続けた結果、成果がさらに離れたケース
仮に、クリック率の低さを課題だと判断し、広告文をより強い煽り表現に変えて配信を続けたケースを考えます。クリック率は上がりますが、広告文と実際のページ・条件のズレはそのままのため、訪問者はクリック後にすぐ離脱し、コンバージョン率はむしろ下がります。
広告の管理画面ではクリック率という『改善している指標』だけが見えるため、問題が解決していないことに気づきにくくなります。クリック率を上げる調整は、着地点側の問題を解決しないまま続けると、広告費に対する成果をさらに悪化させる方向に働くことがあります。
反対意見への回答:『配信量を増やせば、いずれ数で解決するのでは』という考え方について
配信量を増やせば、クリック数自体が増えるため、一定数の購入は増える可能性があります。ただし、クリックあたりの成果率(コンバージョン率)が低い状態のまま配信量を増やすと、売れない訪問者を集める広告費も同じ比率で増えることになります。
先に着地点側の問題を解決してからコンバージョン率を一定水準まで上げ、その後に配信量を増やす順序のほうが、同じ広告費に対して得られる成果は大きくなりやすくなります。配信量の調整は、着地点の問題を解決する手段ではなく、解決した後に成果を伸ばす手段として扱います。
ROASやCTRなど、単一の指標だけで広告の良し悪しを判断しない
広告の評価を一つの指標だけで判断すると、問題の場所を見誤ります。クリック率が高くても購入につながらない状態、逆にクリック率が低くても購入単価が高く十分な利益が出ている状態は、どちらも実際に起こります。
クリック率・コンバージョン率・顧客単価・広告費に対する利益のそれぞれを分けて確認し、どの段階で成果が止まっているかを特定したうえで、どの指標を改善の対象にするかを決めます。指標を一つに絞って一喜一憂する運用は、改善すべき場所を遠回りさせます。
この状態を放置すると、広告費に対する成果はどう変わるか
クリック率が高いまま売れない状態を放置すると、広告費は変わらず消化され続けるのに、購入や問い合わせという成果だけが増えない状態が続きます。配信を止めない限り、同じ原因による離脱は広告を見るたびに繰り返されます。
さらに、クリックした人の多くが『期待した内容と違った』という体験を重ねることになるため、広告自体への印象が下がり、同じ層に再度広告を見せても反応が薄くなっていくことがあります。原因が着地点側にある場合、広告の配信設定をどれだけ調整しても状態は変わらないため、先に着地点側の点を確認したうえで、広告側の調整に進む順序が必要です。
FAQ:広告のクリック率が高いのに売れないことに関するよくある質問
Q. クリック率を上げる広告の調整は無駄になりますか。A. 無駄にはなりませんが、着地点側の問題が解決してから行うほうが効果が出やすくなります。
Q. どの指標から確認すればよいですか。A. まずコンバージョン率を確認し、低い場合は着地点側の点を順に確認します。
Q. 社内に確認できる担当者がいない場合はどうすればよいですか。A. 広告の管理画面とアクセス解析の両方を見られる状態を用意し、外部に診断を依頼することも選択肢になります。
Q. 社内の担当が広告とサイト制作で分かれている場合、どちらに相談すればよいですか。A. どちらか一方ではなく、広告とランディングページを両方見渡せる立場に一度まとめて診断してもらうほうが、原因の切り分けが早くなります。
Q. BtoBとBtoCで確認する優先順位は変わりますか。A. BtoBは問い合わせフォームの手前で離脱しやすく、BtoCは決済の手前で離脱しやすい傾向があるため、業種に応じて重点的に確認する手順を調整します。
まとめ:広告のクリック率が高いのに売れないときは、着地点側の点を順に確認する
広告のクリック率が高いのに売れない場合、原因の多くは広告そのものではなく、クリックした後の着地点側にあります。広告の訴求とページ内容の一致、モバイルでの表示、購入・問い合わせ手順の負担、計測タグの正確さ、価格・条件の整合性という5つの視点を順に確認し、どこで離脱が起きているかを特定したうえで、広告の配信設定を調整します。
クリック率の数字だけを見て配信をいじる前に、着地点側を一通り見直すことが、同じ広告費で成果を伸ばす近道になります。
着地点側の診断から広告の調整まで、まとめて相談したい場合は
広告運用を相談するこの内容、うちの場合はどうなる?を、直接聞いてみませんか。
Web・EC・広告・AI活用まで、事業の現在地に合わせてCATARIVEがお話をお伺いします。
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