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コーポレートサイトとLP|先に作る方を決める4つの問い
先に作るべきは、相手が「確かめに来る」ならコーポレートサイト、「初めて知る」ならLP
コーポレートサイトとLPの優先順位とは、限られた予算と時間を、会社を確かめる場所と、1つの提案を伝える場所のどちらへ先に使うかという判断のことです。結論から言うと、紹介や営業、会社名の検索から人が来る事業ならコーポレートサイトが先です。
広告やSNSで初めて知った人に1つの商品を提案する事業ならLPが先になります。 要点は3つです。
1つ目は、サイトの種類からではなく、相手がどの入口から来るかから考えること。2つ目は、先に作る方を最小の構成で公開し、作り込みを後に回すこと。
3つ目は、2つ目に着手する条件を最初に決めておくことです。 「ホームページとLP、どっちが必要か」という問いは、制作物を比べているように見えます。
ただ、実際に決めているのは、事業の流れのどこを最初に支えるかです。この記事では、その判断を4つの問いと事業段階別の順番に分けて整理します。
コーポレートサイトは会社を確かめる場所、LPは1つの提案を判断する場所
コーポレートサイトとLPの違いは、ページ数ではなく、読む人の頭にある質問の違いです。 コーポレートサイトを開く人の質問は「この会社は実在するのか」「何をしている会社か」「任せても大丈夫か」です。
そのため、会社概要、事業内容、代表者、実績や取り組み、問い合わせ先を、読む人が自分の順番で確認できる構成にします。 LP(ランディングページ)を開く人の質問は「これは自分の悩みに関係があるか」「いくらで、どう始められるか」です。
1つの提案に話を絞り、上から順に読めば申し込みまでの判断材料がそろう1ページにまとめます。 両者を取り違えると、役割の違う情報が同じ場所に混ざります。
例えば、法人の担当者が取引前の確認に来たのに、大きな割引の案内しか見つからなければ、会社の情報を確かめられません。反対に、広告から来た人がトップページに着くと、複数の事業の案内の中から自分に関係する話を探すことになります。
どちらのページの出来が悪いかではなく、質問と答えの組み合わせがずれている状態です。
順番を決める4つの問い|入口は「確認型」か「発見型」か
相手の入口は、2つに分けると判断しやすくなります。会社名や紹介者を知ったうえで調べに来る入口を「確認型」、悩みや広告をきっかけに初めて会社を知る入口を「発見型」と呼ぶことにします。
次の4つの問いに答えると、自社の入口がどちらに近いかが分かります。 問い1は、直近の問い合わせや受注5件は、どこから来たかです。
紹介、名刺交換、既存の取引先が多ければ確認型です。創業前で実績がなければ、最初の顧客にどう出会う予定かで考えます。
問い2は、これから3か月で実際に動かす集客手段は何かです。広告費を確保している、SNSから商品へ案内する予定があるなら、受け皿となるLPの優先度が上がります。
集客手段が決まっていないままLPだけを作ると、誰にも読まれないページが残ります。 問い3は、売りたいものを1つに絞れるかです。
絞れないまま作るLPは話が散らかります。複数の事業を同じ重さで説明したいなら、コーポレートサイトの仕事です。
問い4は、契約の前に相手の社内確認があるかです。稟議や取引先登録がある法人取引では、会社情報を確認できるページが手続きの途中で必要になります。
問い1と問い4に当てはまるならコーポレートサイト、問い2と問い3に当てはまるならLPを先にします。
事業の段階別に見る、先に作る方の目安
4つの問いを、よくある4つの状況に当てはめます。いずれも説明のための仮の例です。
創業直後で、紹介から仕事を受ける士業やコンサルタントの場合は、コーポレートサイトが先です。紹介された人が名前を検索したときに、事業内容と連絡先が確かめられれば最初の役割は足ります。
単一商品を販売するD2Cや、1つの講座を広告で販売する事業の場合は、LPが先です。ただし、販売者の情報を確かめられる場所は別途必要です。
通信販売なら特定商取引法に基づく表記も欠かせません。 すでに営業中の会社が新サービスを試す場合は、LPから始めます。
既存のコーポレートサイトに新しい事業を混ぜると、本業の説明がぼやけるうえ、試して撤退する判断もしにくくなります。 法人向けに高額な取引をしている会社の場合は、コーポレートサイトを整えてから、提案内容ごとのLPを足します。
担当者の検討と社内説明が長く続く取引では、1枚の提案だけで判断が完結することは考えにくいためです。 どの状況にも当てはまらないときは、前の問い1に戻り、直近の受注の入口を数えます。
今の売上を支えている入口を先に固める方が、失敗しても事業への影響が小さく済みます。
コーポレートサイトを先に作るなら、最初は5つの情報で公開してよい
確認型の入口を支えるために、最初から多くのページは要りません。公開時点で必要なのは次の5つです。
1つ目は、何をしている会社かを一文で言った説明です。業種名だけでなく、誰の何を解決するかまで書きます。
2つ目は、提供している事業やサービスの内容と進め方です。3つ目は、代表者の名前と顔、経歴です。
4つ目は、実績または取り組みの具体例です。実績を公開できない段階なら、対応範囲や仕事の進め方を書き、数字を飾らないようにします。
5つ目は、問い合わせ先と、連絡の後に何が起きるかの説明です。 この5つなら、1ページにまとめて公開しても役割を果たします。
逆に、会社の沿革、代表メッセージの長文、ニュース欄、採用ページは、情報が増えてから足せば十分です。特にニュース欄は、更新が止まると最後の日付がそのまま目に入ります。
更新する担当者を決められないうちは置かない判断もあります。 確認のために、公開前に紹介者の立場で読み直します。
「この会社を知人に紹介するとき、このページのURLを安心して送れるか」と考え、送れない理由を1つずつ消していくと、作り込む範囲を決めやすくなります。
LPを先に作るなら、集客手段が決まってから書き始める
LPの原稿は、誰がどこから来るかが決まらないと書けません。広告で悩みを見た人と、SNSの投稿で商品を知った人では、ページを開いた時点で知っていることが違うためです。
原稿を書く前に、最初の流入を1つ決めます。 最小の構成は5つです。
相手の状況を言い当てる冒頭、商品で何が変わるかの説明、選んでよい理由となる根拠、価格と始め方、不安を解消する質問と回答です。根拠は、実在するお客様の声や実績がなければ、作り方、素材、保証の条件など事実として言えることで組み立てます。
数字や声を作って埋める方法はとりません。 もう1つ、公開前に決めておくのが、何を見て判断するかです。
例えば、広告のクリック数、申し込みボタンを押した数、申し込み完了の数の3つを用意し、どの段階で減っているかを見られるようにします。計測がないと、反応が弱いときに、提案が悪いのか、ページが悪いのか、流入の質が悪いのかを切り分けられません。
最初から完成形を狙わず、見出しと冒頭を2案に絞って書いてから、流入元の文面と読み比べます。広告の言葉とページの1行目が同じ話をしていれば、最初のつまずきは避けられます。
入口を数えようとしても、紹介と検索が混ざっていて、どちらが先かはっきりしません。
入口の整理から、作るページの範囲と順番まで相談したい場合は
Webサイトの課題を相談する予算が1つ分しかないときは、金額より「公開後に手を入れる余地」を残す
制作費の相場は、ページ数、原稿や撮影を誰が担うか、更新の仕組みで大きく変わるため、種類だけで比較しても判断の材料になりません。見積もりを比べるなら、金額の前に次の3点をそろえます。
1点目は、原稿と写真を誰が用意するかです。この範囲が見積もりごとに違うと、金額を比べても同じものを比べたことになりません。
2点目は、公開後に自社で文章や画像を直せるかです。LPは反応を見て直す前提のページなので、修正のたびに依頼と待ち時間が発生すると、改善の回数そのものが減ります。
3点目は、公開から3か月の間に使える修正費と作業時間です。 予算を使い切って公開すると、反応を見ても手を入れられません。
全額を初回の制作に投じず、一部を公開後の修正に残しておくほうが、結果としてページの精度は上がりやすくなります。割合に決まった正解はないため、まず修正したい項目を書き出し、その作業に必要な費用と時間を見積もりと一緒に確認します。
ここまで検討しても絞れない場合は、社内の時間も費用に数えます。原稿を書ける担当者が1人しかいないなら、その人が1か月で書ききれる量が、実際の上限です。
「LPは別サイトに」「1つのサイトに全部」はどちらも絶対ではない
LPをトップページと別のドメインで作るべきか、という質問もよく出ます。別ドメインには、デザインを自由に作れる利点がある一方、読む人が同じ会社のページか判断しにくくなり、検索やアクセス解析の管理も分かれます。
特別な理由がなければ、同じドメインの中に1ページとして置くほうが管理は単純です。 反対に、1つのサイトにすべて入れればよいとも言えません。
ヘッダーのメニューや他事業への案内をLPにそのまま載せると、申し込みまでの流れの途中で別のページへ移りやすくなります。同じドメインに置いたうえで、LPだけはメニューを減らし、会社情報へのリンクはページ下部に残すという作り方ができます。
また、ブログやサービス紹介のページで集客する方法もあります。検索から来る人に向けて記事を増やす場合、受け皿はLPよりもサービス紹介ページのほうが合うことがあります。
検索してきた人は比較の途中で、すぐに申し込むとは限らないからです。 つまり、「コーポレートサイトかLPか」の2択に見えても、実際には「どの入口の人に、どのページを見せるか」の組み合わせを決めています。
ページの種類を名前で決めず、入口ごとに見せるページを1行ずつ書き出すと、不要な制作を避けられます。
順番を間違えたときに起きる3つの失敗
よくあるケースとして、順番の間違いは次の3つの形で現れます。 1つ目は、集客手段がないままLPを作るケースです。
ページは完成しても流入がなく、数値を見ても何も判断できません。この場合はページを直すのではなく、まず流入を1つ決めます。
2つ目は、紹介中心の会社が、広告を出すことを想定して提案色の強いトップページを作るケースです。紹介者から名前を聞いて来た人が、会社の説明より先に売り込みの文句を読むことになり、確認したい内容になかなかたどり着けません。
3つ目は、コーポレートサイトの完成を待って、すべての施策を止めるケースです。全ページのデザインと原稿がそろうまで公開しない判断をすると、その間に紹介された相手へ送るURLがありません。
5つの情報だけの簡易な状態で公開し、更新しながら育てるほうが、機会を失わずに済みます。 この3つに共通するのは、作るページを決めてから、誰がそこへ来るかを考えている点です。
順番を逆にして、先に入口を決めれば、大半は避けられます。
作り直しの前に確認
すでに作ったページの反応が弱いときは、作り直す前に、誰がどの経路で来ているかを確認します。入口と内容が合っていないだけなら、流入元かページの冒頭を調整するだけで足りる場合があります。
2つ目のページに着手する合図を、最初の公開時に決めておく
どちらか一方を作ると、もう一方はいつ作るのかという問題が残ります。先に合図を書いておけば、後の判断で迷いません。
コーポレートサイトを先に作った場合、LPに着手する合図は次のようなものです。問い合わせの中で、特定のサービスに関する質問が繰り返し出てくる。
広告や展示会など、1つの提案に人を集める予定が決まった。営業の説明で同じ資料を毎回使っている。
こうした動きがあれば、その内容が1枚のLPの原稿のもとになります。 LPを先に作った場合、コーポレートサイトに着手する合図は、法人の相手から会社情報を求められた、2つ目の商品を出す予定ができた、紹介が増えて会社名で調べられるようになった、といった変化です。
大切なのは、合図を「売上が増えたら」のような曖昧な書き方にしないことです。「同じ質問が月に3回来たら」「取引先から会社概要を求められたら」のように、自社で確認できる出来事にします。
回数の基準は事業の規模に合わせて自社で決めます。合図を決めておくと、今は作らないという判断も、先送りではなく計画の一部になります。
よくある質問
順番を決める場面で出やすい質問を取り上げます。 両方を同時に作ってはいけませんか。
予算と原稿を書く人の時間が足りるなら可能です。ただし、同じ担当者が2つの原稿を同時に書くと、どちらの相手にも合わない説明になりやすくなります。
公開時期を1か月でもずらすと、前のページの反応を次の原稿に生かせます。 SNSのプロフィールと予約フォームだけで始めてもよいですか。
個人向けの少額のサービスなら、最初の検証としては成り立ちます。法人取引に広げる段階で、会社情報を確認できるページが必要になります。
既存のホームページが古いのですが、LPを先に作ってよいですか。誤った情報や、スマホで読めないページがあるなら、その修正を先に行います。
LPから会社情報を確かめに来た人が古いページを見ると、提案の信頼も一緒に下がるからです。全面的な作り直しは必要なく、誤りの修正と連絡先の確認から始められます。
LPだけで検索から集客できますか。1ページで扱える話題は限られるため、幅広い検索語での集客を主目的にするなら、複数のページや記事が必要です。
検索集客を狙う段階で、改めて構成を検討します。
まとめ|制作物の順番は、事業の流れの順番から決まる
コーポレートサイトとLPのどちらを先に作るかは、制作物の優劣では決まりません。紹介や会社名の検索から人が来る確認型ならコーポレートサイト、広告やSNSで初めて知る発見型で売るものを1つに絞れるならLPが先です。
次に行う作業は3つです。直近の受注5件の入口を書き出す。
これから3か月で動かす集客手段を1つ決める。今作らない方について、着手する合図を1行で書いておく。
ここまでは制作会社に依頼する前に進められます。 この3つを書き出すと、サイトの問題に見えていたものが、実は営業や集客の流れの問題だったと分かることがあります。
その場合は、ページを増やす前に、誰をどの順番で案内するかを決めるほうが先です。サイトは事業の流れを支える部品の1つであり、流れが決まれば、次に作るページも自然に決まります。
ページの順番の前に、集客から受注までの流れを棚卸ししたい場合は
Business Systems Auditを見るこの内容、うちの場合はどうなる?を、直接聞いてみませんか。
Web・EC・広告・AI活用まで、事業の現在地に合わせてCATARIVEがお話をお伺いします。
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